【モデル】局地戦闘機 秋水 [第二次世界大戦傑作機コレクション]

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好きな機体が多いので今回もWWII傑作機コレクションシリーズです、紹介するのは大戦後期に日本軍が「B-29キラー」のつもりで開発した、ロケット局地戦闘機「秋水」になります。知る人ぞ知る、この秋水は実際かのドイツ軍のロケット戦闘機Me163を参考にした「日本版Me163」…と言いたいところだが、当時同盟のドイツから共有されたMe163の機体図面とエンジン設計資料が伊29潜水艦での運送途中で、米軍の襲撃によって失ってしまって、その伊29に搭乗した巖谷英一海軍中佐がシンガポールから空運に乗り継いだお陰で、大事な資料を何とか一部確保出来たんですが、それてもMe163の再現は難しくて、結果的に似たような見た目ですが、中身はMe163とだいぶ違うものになって、当時日本軍の技術と努力の結晶です、秋水についての話は色々ありますが、とりあえず模型の方も見ていきましょう!

箱、シリーズテンプレートのデザイン、内容物は機体紹介兼取説の冊子、それと「秋水」本体、アンテナ、交換用車輪と橇、台座です。

秋水本体、実機全長約6mだけで、戦闘機としてはコンパクトな胴体であり、スケールモデルになって更に小さく感じた、そして角度によって少し可愛くも見えちゃうね。

このシルエットのカッコ良さはたまらない…プロペラ機が標準の時代にこれだよ、当時の訓練搭乗員からも「こんなものがまともに飛ぶのだろうか…」という感想があったくらい、如何に前衛的なデザインです。

駐機状態、ちなみにこちらの秋水の機体塗装は上面暗緑色に下面灰色で、日本軍航空機お馴染みの配色ですが、多分推定塗装だと思います、なぜなら終戦まで唯一空を飛べた秋水は試作一号機だけで、その試作一号機の塗装は実験機を示す黄橙色だったので、こちらの塗装は生産機の推定塗装ということになります。

もうひとつ試作機と生産機の違いは武装の有無です、傑作機コレクション版の秋水は両翼に五式三十粍機銃を搭載した実働仕様なので、やはり存在しない生産機のロマンですね。

台座に乗せた飛行状態です、秋水の運用設計上、離陸時に発進用車輪は収納せず即投下/回収再利用という形になり、着陸時は機体底部の橇を使います、車輪がないためその時に回収待ちしかなくて、本当の意味で「一撃離脱」のコンセプトを貫いた設計思想です。

(夢の中の)秋水空中戦闘時の雄姿!

如何でしたでしょうか?この秋水について本当は語りたいことは多くてね、例えば「犬猿の仲の日本陸軍と海軍共同開発の話」や「唯一の試験飛行の悲劇」、「終戦まで完成されてないロケットエンジンの開発」、「参考機体となったドイツ軍Me163の更にトラブル多発の運用状況」等々、戦果ほぼないのにエピソード割りといっぱいある局地戦闘機秋水、「10000m超高空の上昇時間僅か3分台、最高速度900km/h台、30粍機銃二梃でB-29を落としまくり」というロマンはここまで、実際に「滞空時間最大でも4分台だけ、燃料切れたらただの滑空機(敵戦闘機のカモ)になり、速度早すぎて機銃の照準時間僅か数秒」等々、現実の難題は山ほどあります、更に当時は秋水のロケットエンジンの性能を活かし、敵機編隊に自爆攻撃を実施する提案すらあったため、最終的に完成されないことこそ秋水にとって唯一の救いかもしれません、現代のターボファンエンジン戦闘機の性能は既に完封なので、ロケット戦闘機などもうこの世に現れないだろう、こうして見れば日本唯一のロケット戦闘機秋水、やはり未完成こその夢の飛行機だよね、ということで今回はこの辺にしましょう、それでは!

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